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安全な注射処置(ワンアンドオンリーキャンペーン)の考え方

 医療は本来,病気を治すためにありますがその医療行為により様々な被害に合う場合があります。被害は治療を受ける患者さんばかりか,針刺しなど治療に携わる医療従事者にも及ぶ場合があります。本研究会で展開しているキャンペーン『安全な注射処置を知っていますか? 』では,主に感染予防と誤投薬防止の観点から広く我が国の医療従事者の皆さんにはたらきかけるものです。
 米国では注射処置を介した肝炎ウイルスや細菌による感染事例が,毎年発生しておりその要因として注射針- 注射器- 注射薬剤を何れも1 回のみ使用するというルールが守られていないことにより発生していると米国疾病対策センター(CDC) は分析しています(http://www.cdc.gov/injectionsafety/1anOnly.html) [1][2]。CDC は現在,こうした不適切な医療の提供により発生した感染事例をなくす取り組みとして,
『One and Only キャンペーン』を展開しています(http://www.oneandonlycampaign.org/)(図1)。


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“One and Only ”の考え方は少なくとも1 本の注射針を1 本のシリンジに装着し注射剤を取り分け使用したら,針もシリンジも注射剤も汚染や誤投与を防ぐために何れも1 回のみの使用に限定して決して再使用しないというものです(可能な限り注射剤も単回使用で運用することを勧めています)。多用量バイアルをやむなく使用する場合には,特定の1 個人の患者さん専用とし,他の患者さんとの共用は絶対避けるよう指示しています(この場合も,同じ患者さんに対してでも必ず毎回新しい注射針- シリンジを使用します)。また,残液は速やかに廃棄し,保管しないようにします。針刺し予防のために,金属針を避けプラスチック製のカニューラにより注射薬剤を取り分けたり,患者さんの処置の際には安全機能付きの注射針を使用することが望まれます。




 私たち職業感染制御研究会が日本国内で実施する“安全な注射処置を知っていますか?”キャンペーンは,この“One and Only キャンペーン”の考え方を広く日本の医療にも浸透させ,安心・安全な医療を患者さんに提供することを目標にしています。CDC のウエッブサイトから日本語化されたCDC の分かりやすい動画(図2)やポスター(図3),パンフレットなどの資材がダウンロード可能ですので是非ご活用下さい[3]。

参考資料

  • [1] 満田年宏. Expert nurse(照林社). 安全な注射処置の実践25(11)32-37, 2009 (PDF
  • [2] 満田年宏. 感染制御. CDC による“One and only campaign”について. 6(6), 507-510, 2010 (PDF
  • [3] 安全な注射処置に関するキャンペーンの日本語版各種関連資材

以下資材はCDC の運営するワンアンドオンリーキャンペン・サイト からダウンロード可能。
① 安全な注射処置の啓発ポスター: 安全な注射のための処方箋( 日本語版)
② 安全な注射処置の啓発ポスター: それが基本です!(日本語版)
③ 患者さん向け資料(日本語版)
④ 医療従事者向け資料(日本語版)
⑤ 安全な注射処置のポケット版解説書(日本語版)
⑥ 安全な注射処置に関する解説ビデオ(日本語版)